大腸カメラ検査とは？

大腸カメラ検査は、大腸から小腸の一部にかけての病気の検査としては非常に高い信頼性があるとされており、以下のようなメリットがあります。

一方で、大腸カメラには次のようなデメリットもあります。

どのように大腸カメラの検査が行われるのかについては、「内視鏡検査の流れ」をご覧ください。

当院の大腸カメラ検査について

内視鏡専門医による大腸カメラ検査

神戸市灘区・六甲にある野本内科の院長・野本は、長年消化器内科を専門として臨床現場での経験を積んできた「内視鏡専門医」です。大腸カメラでの検査は初めてという方でも安心して受けていただくことが可能です。

ハイビジョン対応の大腸カメラを導入

当院では従来よりも高い解像度で大腸などの内部を観察できる、ハイビジョン対応の大腸カメラを導入しています。

眠った状態での検査も可能

当院では基本的に覚醒状態での検査をおすすめしていますが、鎮静剤を使った状態での検査も可能です。鎮静剤の使用により、ほとんど眠っているような状態で検査が受けられます。

大腸カメラ検査によって見つかる可能性がある病気

大腸カメラを使用した検査では、小腸の一部から大腸、直腸までの病気が見つかる可能性があります。具体的には以下のような病気です。

大腸がん

大腸がんは、大腸内でのがん細胞の増殖によって形成される悪性腫瘍です。大腸カメラ検査では、腫瘍やその周囲の異常な組織を観察することが可能です。ポリープからがんに進展するケースもあり、カメラでポリープや不自然な組織の存在を見つけ、生検を行うことで診断されます。

大腸ポリープ

大腸ポリープは、大腸内の粘膜から突起した腫れであり、一部は悪性腫瘍に進展する可能性があります。大腸カメラでは、ポリープの有無や形状、大きさを評価し、必要に応じて切除することも可能です。当院では日帰り大腸ポリープ切除を行っています。

大腸メラノーシス

大腸メラノーシスは、大腸内のメラニン色素細胞から生じる病変です。大腸カメラ検査では、異常な色素沈着や腫瘍の存在を観察することができます。

潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に炎症を引き起こす自己免疫性の病気で、慢性的な炎症と潰瘍が特徴です。大腸カメラでは、粘膜の赤みや潰瘍、炎症の程度などを観察できます。

クローン病

クローン病も潰瘍性大腸炎と同じく自己免疫性の病気で、大腸だけでなく消化管のどこにでも影響を及ぼす可能性があります。大腸カメラ検査では、炎症や潰瘍、狭窄部分などを観察できます。

感染性腸炎

感染性腸炎は、細菌、ウイルス、寄生虫などの感染によって引き起こされます。大腸カメラ検査では、炎症や潰瘍、感染による病変を観察することが可能です。

虚血性腸炎

虚血性腸炎は、大腸血流の減少や閉塞によって引き起こされる病気です。大腸カメラ検査では、血流が減少することによる組織の変化や損傷を観察できます。

大腸憩室症

大腸の粘膜が突出し、袋状になる状態です（憩室）。大腸カメラ検査では、憩室の有無や数、位置を確認することができます。

直腸粘膜脱症候群

直腸の粘膜が肛門に逆転する病態です。大腸カメラ検査では、脱出した粘膜の状態や位置を確認することができます。

大腸異物

大腸内に異物が存在する場合、大腸カメラ検査によってその位置や大きさを確認し、必要に応じて取り除くことが可能です。

大腸カメラの重要性

日本人における大腸がんは男女ともに2番目に多いがんです。2019～2020年の統計データによれば、2019年に大腸がんの診断を受けた方は155,625人、2020年に大腸がんが原因で亡くなられた方は5万人超とされています。

しかし他のがん疾患と同様、初期段階の大腸がんには自覚症状がほとんどなく、症状が現れた頃には重症化している場合も少なくありません。大腸カメラ検査はこうした初期の大腸がんの早期発見・早期治療に非常に効果的な検査です。

また前述した病気の中には、長期化・重症化により大腸がんに変化する可能性があるものも少なくありません。だからこそ、大腸カメラは重要なのです。

そのため、健康診断の便潜血検査で要精密検査となった方はもちろん、50歳を超えた方は一度、大腸カメラ検査を受けられることをおすすめします。